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2024-12-16
2018-06-10
こんにちは! 古本の買取・販売を行っている、バリューブックスの編集部です。 バリューブックスでは、毎日1万冊以上の本を売り買いしています。
本の業界に精通したプロとして、この記事では「単行本」について解説していきます。
単行本とは、シリーズなどの叢書(そうしょ)や全集の中の1冊とは違い、単独で刊行される本のことをいいます。
文芸誌や新聞で発表された作品を、1冊にまとめた本も単行本です。
連載をまとめて刊行する単行本に対し、どこにも連載されずに1冊分の原稿が書かれて刊行される単行本を「書き下ろし」と呼びます。
連載で既に世に出ている単行本よりも、書き下ろしの方がインパクトが強く感じるでしょう。
人気作家の作品であれば、初めて世に出る作品ですので、読者もより強く興味が惹かれますよね。
本の種類によって、サイズや大きさに違いがあることをご存知でしょうか。
単行本のサイズは、B6判(128✕182mm)または四六判(127✕188mm)が多いです。
消滅 – VANISHING POINT (恩田陸 著)
文庫本とのサイズの違いについては後述しますね。
新書とのサイズの違いについて紹介している記事がありますので、詳しくはそちらから。
単行本と聞くと、漫画(コミックス)を連想される方もいるのではないでしょうか?
漫画の多くはシリーズ化されているので、そういう意味では叢書だといえます。
しかし、「雑誌で連載されている漫画を1冊の本にまとめたもの」という意味から、「単行本」と呼ばれることも多いです。
例えば、今話題の「鬼滅の刃」という作品がありますが、週刊少年ジャンプにて連載していた漫画です。
雑誌に掲載されているときはあくまで雑誌がひとつの単位ですが、ひとつの作品の何週分かの連載を一冊の本にまとめることを「単行本にする」と呼びます。
すなわち、漫画でいう単行本とは、叢書の対義語としての単行本ではなく、連載を1冊にまとめたものとして単行本と呼ばれています。
出版業界においても、コミックスの場合は、他の書籍とは扱いが少し異なると考えられているようです。
人気のある作品は、単行本として刊行された後に、文庫本化して発売されることも多いですよね。
単行本と文庫本のどちらを買ったらよいか迷う人もいるかもしれません。
単行本と文庫本の違いを紹介しましょう。
単行本 | 文庫本 | |
サイズ | B6判 (128✕182mm) 四六判 (128✕188mm) |
A6判 (105✕148mm) |
表からもわかる通り、単行本は文庫本よりも大きいです。
家でじっくりと読みたい、新刊をすぐに手に入れたい人は単行本を好むようです。
一方文庫本は、小さくて持ち運びしやすいことから、電車の中やちょっとした空き時間に読書を楽しみたい人に好まれる傾向があるようです。
単行本 | 文庫本 | |
価格 | 1,000~2,000円 | 500~1,000円 |
表は、よくある価格帯を示したものです。文庫本と比べると、単行本の価格は約2倍程度であることが多いです。
例えば、直木賞と本屋大賞のW受賞作でもある「蜂蜜と遠雷」(恩田陸/著)は単行本価格が1,800円(税別)です。
一方文庫本価格は、730円(税別)と単行本よりも半分以下の価格設定となっています。
なぜ単行本は価格が高いのか?単に造本や判型などの違いだけではありません。
単行本は、出版社が初めて世に出すものですので、プロモーションなどの費用も上乗せされた価格設定となっているといえます。
一方、単行本が文庫化される場合、廉価版としての要素が強いので、単行本よりも印刷する部数を多くすることによって、コストを削減しているといえます。
単行本と文庫本、保管のしやすさという観点から比べてみるとどうでしょうか。
単行本は背表紙の装丁にもそれぞれオリジナリティがあるため、棚に並べたときもさまざまな表情を見せるでしょう。
一方、収納スペースが少ない、本棚の設置スペースに制限があるといった場合は、省スペースで収納できる文庫本の方が保管がしやすいかもしれません。
本はブックカバーをかけて保管した方が劣化は防げますが、あえてカバーを外して飾る人もいるでしょう。
いわゆるハードカバー(後述)のものは特に、1冊ずつ重みがあり、保管に耐えうるようにつくられているものが多いです。、ブックエンドがなくてもしっかりと立つものが多いので、倒れる煩わしさを感じることも少ないといえます。
参考記事:自宅が本屋さんに!プロが教える本棚整理のテクニック
文庫本には、単行本にはないあとがきや解説が含まれていることが多いのをご存知でしょうか。
編集や著者の意向次第ではありますが、文庫本となるときに、あとがきや解説が加えられていたり、大幅な増補改訂が行われていたりするケースが多く見られます。
新刊で単行本を購入しても、ひいきにしている作家の作品に関しては、あとがきのために文庫本も購入するといった人もいるでしょう。
また、文庫本には裏表紙にあらすじが書かれているものも多いようです。
人気のある作品は、単行本として刊行された後に文庫化されますが、そのタイミングはいつ頃なのでしょう。
通常は3年以内といわれていますが、明確なルールはなく、出版社の意向や本の売上により左右されるようです。
文庫本は、単行本の中でも売れた作品や話題となった作品を文庫化して数年後に販売するケースがほとんどです。
作品が賞を受賞したり、SNSやメディアで話題となったりした場合は、ブームが去るまで文庫化されないというケースもあるようです。逆に、映画化やドラマ化など映像化される場合は、普段本を読まない人に手にとってもらうため、このタイミングで手に取りやすい文庫本を発売することもあります。
ハードカバーは、表紙が厚くて硬い、しっかりとした作りをしています。
中に芯となるボール紙が入っていて、それを包むように表紙が貼られています。
長期保存しても型崩れなどもなく、ボロボロになることもないでしょう。
ソフトカバーは、その名の通り柔らかく、片手でも折り曲げて読むことができます。
ハードカバーに比べて軽いため、持ち運びにも便利でしょう。
また、比較的収納スペースは取らないため、保管もしやすいです。
柔らかい分、型崩れはしやすいので、収納する際はブックエンドなどが必要になるかもしれません。
文芸書や専門書など、新刊の多くはまず単行本として刊行されます。
好きな作家の作品をいち早く読むためには、単行本を手に入れましょう。
単行本は、文庫本と比べてサイズが大きく値段が高い傾向にあります。
また、漫画(コミックス)は、雑誌に掲載された連載を1冊にまとめるという意味から、単行本と呼ばれていることもわかりました。
ハードカバーの単行本をインテリアとして飾ったり、図書館や書店の一角のような本棚を手に入れられたり、単行本ならではの魅力もあります。
文庫本とはまた違った単行本の魅力を、ぜひ楽しんでみてください。
posted by バリューブックス 編集部
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