本で地域とつながる。子どもたちによる、ライブラリープロジェクトが始まりました
2024-08-06
2024-09-02
こんにちは、バリューブックス編集部の西尾です。
バリューブックスには“本だった紙”でつくられた「本だったノート」という商品がありますが、今回ご紹介するのは“野菜だった紙”でつくられた絵本。
お馴染みの野菜を、いつもとはちょっと違う視点から描いた作品で、子どもが読んで楽しい仕掛けがあり、大人が手にとりたくなる美しさもある、そんな一冊です。
初版1000部のスモールプレスの絵本ですが、ぜひみなさんに知っていただきたく、バリューブックスでも数量限定特典つきで販売いたします。
そもそもどんな想いから生まれた本なのか……、気になった方は、ぜひこちらをご覧ください!
>>『We Are Flowers』特典つき購入はこちら
>>「本だったノート」ご購入はこちら
さまざまな料理に合い、栄養価も高いことから、食卓にのぼる機会が多い定番野菜のブロッコリー。
でも、その花の姿は見たことがないという方も多いのではないでしょうか。
それもそのはず、実は私たちが食べているのはつぼみで、花が咲く前の段階で収穫されたものなのです。
ブロッコリーはアブラナ科の一種。春に菜の花を咲かせます。
スーパーに並ぶ野菜や果物は植物である。
当たり前のことである一方で、畑から食卓までの距離が遠くなった今、芽が出て、成長し、花を咲かせ、実をつける、そんな植物としての姿や、そこにある自然のサイクルに思いを馳せることができなくなっているのも事実です。
絵本は、「Who are you? きみはだれ?」と書かれたページをめくると、見慣れた野菜や果物の姿が現れる、そんな仕掛けになっています。
小さく可憐な黄色い花をたくさん咲かせるのは……、そうブロッコリー!
この絵本の発案者でありイラストレーションを手掛けたのは、デザインの美しい絵本を世界中から集めた輸入絵本専門店「yackyackbooks」の店主である山中タイキさん。
そして、テーマから一緒に作りあげたのは、自然栽培の野菜を中心に扱う八百屋「青果ミコト屋」の鈴木鉄平さんです。
きっかけは「青果ミコト屋」が営む実店舗「MICOTOYA HOUSE」で、絵本販売のポップアップを行ったときの“一緒に絵本つくらない?”というひと言でした。
「生産者と食卓をつなぐミコト屋の活動に共感しているのはもちろんですが、僕が惹かれているのはその懐の深さ。青果店の域に留まらずいつも楽しいことを提供してくれる、こんなエンターテイナーな八百屋さんは他にないと思います」(山中さん)
「MICOTOYA HOUSE」の店頭に並ぶのは、「青果ミコト屋」が全国を旅しながら出会った農家さんから直接仕入れた野菜。どんな畑で育ち、どんな人が育てているのかまで知っている、そんな野菜たちです。
絵本のなかで、花をフォーカスする提案は鈴木さんから。
「農家さんはみんな言うんです、花が咲いてるときが一番華やかでいいって。だから、絵本にした時も、みんなの目をひくものになるんじゃないかと考えました」(鈴木さん)
おふたりの感性とアイディアが混じり合って、思わず手にとりたくなる、ページをめくればわくわくした気持ちになる、閉じたときもアートのように空間を彩ってくれる、そんな絵本『We Are Flowers』が出来上がっていきました。
『We Are Flowers』の本文ページには、サトウキビの絞りかすからつくられたパルプ紙、そして見返しには、野菜からつくられたフードペーパーが採用されています。
「せっかくなら紙にもこだわりたいよね、と話しているときに教えてもらったのが、福井県にある越前和紙の老舗工房「五十嵐製紙」さんでした。ここでは、野菜や果物を使って紙をつくっていると聞き、この本にぴったりだと思ったんです」(山中さん)
「五十嵐製紙」のフードペーパーで使われているのは、規格外で出荷されなかった野菜や、カット工場からでた不要な皮や葉など。
破棄されてしまうものを引き取り、伝統的な和紙の技法を用いて、風合いのある紙に仕上げています。
「ロスになる野菜や果物を使っていることも、僕たちの活動との重なりを感じました。というのも、MICOTOYA HOUSEにはアイスクリーム屋が併設されているのですが、ここでは規格外で破棄される野菜を活かしてジェラートに仕立てているんです」(鈴木さん)
捨てられてしまうはずだった野菜や果物から、他にはない風合いのある紙をつくる「五十嵐和紙」。
同じく捨てられてしまうはずだった野菜や果物から、珍しいフレーバーのとびきり美味しいジェラートをつくる「青果ミコト屋」。
ロスというネガティブな問題を反転させる、センスとポジティブマインドも通じるものがあるのかもしれません。
玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、キャベツ、そのときどきにロスとして出た野菜を使用しているため、今回バリューブックスで販売する初版の見返しには複数の種類があります。
お選びいただくことはできませんが、どんな野菜のものが届くかも含めて、楽しんでいただければと思います!
本書『We Are Flowers』ついて、おふたりの言葉で語っていただいたインタビューが、YouTube/Podcast「本チャンネル」で公開されています。
絵本づくりのことから、本や野菜にまつわる環境・流通、そして“本は植物である!?”という話まで…….、ぜひご覧ください!
再生はこちらから>> https://youtu.be/L3HNaRZaZqc
2024年9月2日(月)より、バリューブックスのオンラインサイトにて『We Are Flowers』の特典つき先行販売をいたします。
【特典】
・「本だったノート」(ノベルティ版)
・『We Are Flowers』ポストカード
・ミコト屋の野菜から生まれたフードペーパーの栞
【送料無料クーポンコード】
FLOWERS3510
購入時にクーポンをお使いいただくことで、通常は1注文あたり250円の送料が〈無料〉となります。 あわせて他の本を購入されても、同じく送料は無料となりますので、ぜひお得にご活用ください。※ 有効期限:2024年11月30日まで、1回限り有効
*見返しに使われている野菜は、玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、キャベツからランダムにお届けさせていただきます。
*「本だったノート」(ノベルティ版)の表紙カラーはアソートですので、お選びいただけません。
*一定数に達し次第、特典つき販売を終了いたします。
<yackyackbooks>
海外絵本を中心に、世界中から集めた”絵”の魅力を存分に感じる絵本をご紹介。 大人でも楽しめる絵本、文字のない絵本、思わず触りたくなるデザインの絵本など、読んでもよし、飾ってもよし、日常に置きたくなるような本たちを独自にセレクト。2023年、初のオリジナル絵本「a little tree feels」を出版。
web https://yackyackbooks.stores.jp/
Instagram https://www.instagram.com/yackyackbooks/
<青果ミコト屋>
“旅する八百屋”として全国を巡り自然栽培の野菜を仕入れ販売。10周年を迎えた2021年に実店舗MICOTOYA HOUSEをオープン。ロスになる青果を生かしたクラフトアイス kikinaturalicecream も併設。
web https://micotoya.com/
Instagram https://www.instagram.com/micotoya/
posted by 西尾 清香
雑誌編集者として長らく活動した後、WEB制作会社を経て、現在はバリューブックスが運営する移動式本屋「ブックバス」の企画を担当。憧れだった“本屋で働くこと”が叶って幸せです。
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