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2021-09-29

星野リゾート発祥の土地で107年、歴史と地域を紡ぐ軽井沢星野エリア

 

バリューブックスの移動式書店「ブックバス」が近年毎年出店をしている秋の風物詩的イベント「紅葉図書館」。紅葉と本とカフェ時間を楽しむことができるイベントとして、開催地の軽井沢の人々に中心に愛されているイベントです。

国内外でホテル、旅館、リゾート施設を運営する星野リゾートの主催で実施される本イベント。担当の斉藤さんに紅葉図書館について、星野発祥の地で行われるその他の催し、それらの歴史についてお話をお伺いしました。

 

2002年星野リゾート入社。これまでにピッキオのネイチャーガイドの他、広報等を担当。
好きな本:「図書館の魔女」「ぼおるぺん古事記」「恋文の技術」、人類学の本 等

 

 

 

地域、観光、歴史、そして自然との共生を育むエリアとしての星野リゾート

 

ー星野リゾートの仕事というと、宿泊されるお客さまへの接客対応であったり、ホテルの運営などはイメージできるのですが、斉藤さんは別の業務に携わっているんですよね。具体的にはどのような業務を担当されているのでしょうか。

 

斉藤:
「星のや軽井沢」がある軽井沢エリアでは宿泊施設以外にも、「星野温泉 トンボの湯」を中心に湯川沿いに広がるレストランやショップなどを展開しています。

エリア一帯の総称として「軽井沢星野エリア」と呼んでいるのですが、自身はそのエリアを活用したイベントの企画・運営などを担当しています。

 

ー「ハルニレテラス」もそちらのエリアにあたるんですよね。以前、村民食堂(星野リゾートが運営するカジュアルダイニング)も利用させていただきました。

 

斉藤:
ありがとうございます。他にも冬季にはスケート場を運営したり、「ピッキオ」という、軽井沢の森のいきものや自然の不思議に出会えるネイチャーツアーを開催をしたりと、宿泊業に留まらず幅広い取り組みを軽井沢エリアでは実施しているんですよ。

 

「星野温泉 トンボの湯」内湯
秋にはりんご湯が楽しむことができる

 

「ピッキオ」
四季折々の景色、いきものたちに出会えるツアーを開催

 

 

ーそもそもなぜ、宿泊業にとどまらず星野エリアとしてさまざまな施設運営や催しを実施されているのでしょうか。

 

斉藤:
それを話すには、星野温泉旅館(現・星のや軽井沢)の時代からの流れをくむ必要があり、つまり107年もの歴史背景を踏まえた話で、私感も含めての話になるのですが、、、

 

ー107年の歴史!ぜひよろしくお願いします。

 

斉藤:
やはり別荘地としての軽井沢の歴史というものが、非常に関係していると考えています。星野温泉旅館ができた当初から軽井沢は別荘地として栄えた地域であり、星野温泉旅館も、周辺の別荘に滞在するかたなどにもご利用いただける温泉でした。

 

ー別荘滞在者、宿泊観光客、日帰り観光客も含めた「軽井沢にいるかたがた」に向けてなにが提供できるのか、当時から考えられていたわけですね。

 

斉藤:
はい。そのような考えがあったからこそ、宿泊客に限らず、訪れた人誰もがアクセスできるレストランを開いたりしたのも自然な流れだと思います。

そして「軽井沢の歴史や文化、自然をどのように活かし守るか」という考え方、今でいうエコツーリズムも大事にしてきました。

例をあげると、探鳥会と呼ばれたガイドつきの野鳥を観察するツアーを実施したりと軽井沢の自然と共生しながらも、楽しむことができるサービスを提供してきました。

 

ーそれがさきほど話にあった「ピッキオ」の活動にもつながってくると。

 

斉藤:
そうですね、軽井沢エリアでおこなっていることは点の話でなく、歴史の流れありきなのかなと

わたしたちがいま行なっているイベントや施設の運営なども、そのような歴史文化の系譜や軽井沢の豊かな自然を、ひろい意味で愛する人たちが集う場でありたいという思いが根底にあります。

 

ー取材前に星野の歴史をまとめた15分ほどの動画を拝見したのですが、いまお伺いした軽井沢という土地に対しての歴代の強い思いが感じられる動画でした。

当時星野温泉旅館を建てたエリアは電力が供給されていない地域だったため、自ら日本初の自家用小水力発電所をつくってしまった話も非常に面白くて。

 

 

 

斉藤:
水車の話以外にも温泉をイチから掘った話など、歴代の開拓精神にはとても驚かされますね。当時は水車の速度の変化に合わせて、ホタルの光のように明るくなったり暗くなったりしていたと聞いています(笑)

現在は、当時から数えると三代目にあたる水車が合計2基元気に動いています。

 

 

 

 

非日常の中での、本との出会いの場をつくる

 

ー今回ブックバスが出店させていただく「紅葉図書館」についてもテーマなどお話いただければと。

 

斉藤:
まず純粋に紅葉がとても綺麗なんです。10月はツタウルシやモミジの赤、11月はカラマツの黄色が鮮やかです。そこで、よりこの紅葉を体験として楽しめるのは何だろうと考えた時に、本との相性はとてもいいと思っていまして。

 

ーまさに読書の秋ですね。

 

斉藤:
そうなんです。そこで“紅葉と本とカフェ時間を楽しむことができる場所として紅葉図書館を開催することになりました。

正直「本を読む」それだけにフォーカスするならば、ほかにも快適な場所があるはずです。ただ、このような環境だからこそ、思わず近寄って本を手にとってみたくなる、そんな本との出会いの場になるのではないかと思うんです。

 

 

 

 

ーバリューブックスの実店舗NABOでも「本との偶然を出会いを生む」ことを目的としてイベントは定期的に行なってきました。

 

斉藤:
偶然を楽しむのに、旅先はぴったりですよね。「読むつもりじゃなかったのに、おもしろい本をみつけちゃった」なんてことがあればうれしいです。

でも、本との特別な出会いがなくても、紅葉を背景に写真を撮っていただくだけでもいいかなと。秋のひとときをそれぞれにゆるく楽しむ人たちがいる、そんな場になればと思います。

 

ー「紅葉」、「本」、「カフェ」を入り口としてさまざまな楽しみ方、過ごし方があっていい場所なんですね。

 

斉藤:
はい。それらをきっかけに、軽井沢の秋を満喫していただければ何よりです!

 

 

「紅葉図書館」期間:2021年10月8日~11月7日

場所:「星野温泉 トンボの湯」前の広場

※ブックバスは、10月9日10日に出店予定です

※雨天中止

 

 

 

紅葉図書館を開催を記念し「トンボの湯」ペアチケットをもれなくプレゼント!

 

 

星野温泉の開湯は1915年。以来、避暑地軽井沢の名湯として、多くの方々に愛され続けています。トンボの湯は、そんな星野温泉の歴史を汲む「源泉かけ流し」の立ち寄り湯。今回バリューブックスに古本を売っていただいたかたにもれなく、トンボの湯ペアチケットをプレゼントいたします。北原白秋や与謝野晶子もつかった古の湯に身をまかせ、軽井沢の歴史に思いを馳せてはいかがでしょうか。

 

◼️応募方法
売りたい本をダンボールにまとめたら、初めての方は無料会員登録後、二回目以降の方はログイン後、買取申込みページにて下記のキャンペーンコードをご入力ください。お申込みいただいた方全員に、「トンボの湯ペアチケット」をプレゼント!

 

◼️キャンペーンコード
TMB10KT

 

◼️応募締切
2021年11月30日(お一人様1回限り)
※ペアチケット商品は、お申込みから約1ヶ月で発送いたします。

 

◼️お申込みはこちらから
https://www.valuebooks.jp/sell

 

 

posted by バリューブックス 編集部

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