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2021-08-03

「なんかいいね。」眺めのいいカフェから届く、マフィンのこと。【今だけ、オリジナルコーヒープレゼント】

 

バリューブックスの実店舗「本と茶 NABO」で、今年1月から販売をスタートしたマフィン。お茶のお共に大人気のおやつは、実は、上田市から遠く離れた、三重県津市白山町「cafe ffee-co(カフェヒコ)」から届いています。

どうして、本屋であるNABOでマフィンを扱うことになったのか。

そもそも「カフェヒコ」ってどんな場所?

お店のはじまりから、マフィンの美味しさの秘密まで、オーナー夫婦にお話をうかがいました。

 

 

カフェヒコが織りなす美しい景色

 

 

2016年11月26日、田園風景が続くちいさな田舎町に、光岡知彦さんと妻の真由美さん、夫婦ふたりの手によって、カフェヒコはオープンしました。

コンセプトは「眺めのいいカフェ」。

いちばんのこだわりは、窓から望む景色にあります。店内どこに座っても外の景色が眺められるようにと、座った時の視線に合わせて設置された窓。コーヒーを片手に、季節によって変わる山々の表情を、絵画を眺めるように堪能できます。

また、窓の外の景色でだけなく、木の風合いを生かした家具や、静かな存在感で料理を引き立てる器、カウンターで丁寧に淹れるコーヒー、そして見た目も華やかなマフィンなど、空間に散りばめられた要素のひとつひとつが、カフェヒコの美しい眺めを作っています。

 

どんなマフィンやケーキにも合う、深入りのヒコブレンド

 

生まれ育った町へ恩返し

 

はじまりは、オープンから遡ること、さらに10年ほど前。東京で働いていた知彦さんの中に、ある日芽生えた「生まれ育った町になにか恩返しができないだろうか」という、ぼんやりとした思いがきっかけでした。

知彦さん:「なんにもないと思って飛び出した町でした。でも、都会の生活を送るなかで、あの豊かな自然が寄り添う暮らしがどれだけ贅沢なことだったか、離れて初めて気づかされました。でも、ただ戻るだけじゃなくて、故郷でなにか意味があることがしたいと思ったんです。なんにもないと思っていた町で、人が集まる場所を作れたらと」

そんな思いが心に灯り始めた頃、知彦さんは夢を見ました。使わなくなった実家の離れで、野菜を育て、お店を営む、そんな夢です。「そうか、あの場所を使えばいいのか」。ぼんやりした思いは、夢をきっかけに具体的に動き出しました。

 

お店で使う器はすべて信楽焼の作家、藤原純さんのもの。

 

ひとりの夢は、夫婦ふたりの夢に

 

光岡知彦さんと妻の真由美さん

 

もともと働いていた家具屋の仕事を辞めると、お店作りに役立つはずと、花屋に転職。枝物の生け込みで、空間のバランスを考える感覚を身につけました。数年して、お店の準備にかかろうと、三重県に戻った知彦さんは、そこで妻の真由美さんと出会います。実はコーヒーが飲めなかったという知彦さん。それでも、カフェで長く働く彼女の経験を活かせるならと、思い描いた店は「カフェ」という形で営業することに。

そうして生まれた「眺めのいいカフェ」というテーマ。田舎風景の中で、ゆっくり過ごせる場所を作ろうと、自ら図面を引き、築90年の平屋を改装。テーブルには、解体で出た廃材を使用しました。大きな窓に、白い壁、広いカウンター。構想から数年越しに完成した空間は、夢で見た場所そのものでした。

 

知彦さん:「寂しがり屋なので、この場所ならご先祖様に、がんばりを見てもらえるなと思いました。思い入れの強い場所だからこそ、自分の手で大切に手がけたいな、とも。そうやって作った空間なので、”なんかいいね”と言ってもらえるのが一番の褒め言葉。言葉にならない居心地のよさを感じ取ってもらえるとうれしいです」

 

店内の本はすべて真由美さんの私物。雑誌や写真集、エッセイなどを揃える。

夫婦ふたりではじめたカフェヒコも、今では4名のスタッフが加わわった。

 

いつもの暮らしに寄り添うマフィン

 

カフェヒコで扱うメニューは、定番のものばかり。扱うコーヒーも「ヒコブレンド」一種類だけ。そんななか、訪れるたび豊富な種類で迎えてくれるのがマフィンです。多い時には30種類ほど、個性豊かなマフィンがカウンターに並びます。これまで作ったマフィンは80種類以上。そのほとんどのレシピを真由美さんが手がけています。

真由美さん:「街から離れた田舎町までわざわざ足を運んで来てくれるなら、気軽に持ち帰れるものがあるといいと思ったんです。お店でも食べれて、手土産にもなることを考えたとき、ちょうどいいのがマフィンでした。お菓子作りが得意というわけではなかったので、なんども試作を重ねながら、今のベースの生地に行き着きました」

はじめは6種類ほどのマフィンが、入り口横の小さな棚に並びました。SNSを中心にその人気にじわじわと火がつき、今では多い時には1日に400個近くも売れる、カフェヒコの看板メニューとなりました。果物やナッツをふんだんに使ったボリュームのあるマフィンは、表面はさくっと香ばしく、内側はしっとりなめらか。月替りのマフィンでは、なるべく旬のものを使い、季節によって変わるラインナップを味わえます。

そんなマフィンを目当てに遠方から訪れるお客さんも少なくありません。とくに人気が高いマフィンのひとつが「安納芋のスイートポテトマフィン」。材料に使う安納芋は、知彦さんのお父さんが育てたもの。いつかの夢で見た光景は、空間だけでなく、マフィンという形でも現実のものとなりました。

思いがけず、テイクアウト需要が高まるなかで、お店に来れない人でもマフィンを食べてもらえるようにと、今年からオンラインストアが始まりました。

 

真由美さん:「オンラインストアからも、ヒコの在る姿を知り、感じていただきたいと思い、実店舗に次ぐ、2店舗目のお店のようなイメージで作りました。そのため、セット売りのような形にはせず、1個でも、10個でも、その時の気分で、好きなものを好きなだけ買えるようにしました」

カフェヒコとNABOの出会い

 

上田市にあるバリューブックスの実店舗「本と茶 NABO」

 

もともとカフェ巡りが好きだった光岡さんご夫婦が上田に旅行へ来ていた時、親しいライターの山村光春さんの紹介で、NABOに訪れてくれました。そして、その数年後、本と茶の店としてリニューアルしたNABOが、お茶のお供を探していたときに、たまたまオンラインストアを通じて、巡り合ったのがカフェヒコのマフィンでした。奇跡的なタイミングで再開したわたしたち。それから程なくして、NABOでのマフィンの提供がはじまりました。

知彦さん:「カフェ感覚で訪れたので、棚一面の本棚には感動しました。あの時に訪ねた、お店のカウンターに、今ぼくたちのマフィンが並んでいるなんて、感慨深いです」

 

がらんと寂しかったNABOのカウンターには、お店を彩る華やかなマフィンが並ぶようになりました。焼きたてのマフィンの香りは、本の香りとまざり、空間全体をやわからく包みこみます。

お茶のお供に、季節のマフィンを。本を買うついでに、また、1個、2個マフィンを買って帰る。そんな光景が、ここNABOでも、当たり前になりつつあります。

 

cafeffee-co

住所:〒515-2601 三重県津市白山町三ケ野2013
HP:https://goodlookinglife.shop-pro.jp
Instagram:https://www.instagram.com/cafe_ffee_co/

 

 

【期間限定】 オリジナルコーヒーをプレゼント!

 

お茶の店NABOでは、飲むことができない、カフェヒコのオリジナルブレンド。いま、バリューブックスで本を売ると、応募者全員に「ヒコブレンド」をプレゼントいたします!

読み終えた本、買ったまま眠っている本、本棚整理のついでに、バリューブックスへ送ってみませんか。

 

深煎りで、まろやかな珈琲の甘みを感じられる、ヒコのオリジナルブレンドは、ホットはもちろん、アイスコーヒーでもしっかり深みが際立ちます。お茶とはまたちがう、コーヒーならではの濃厚な味わいと共に、マフィンやお菓子とのペアリングをお楽しみください。(内容量:100g)

「ヒコブレンド」の詳細はこちら

 

◼️応募方法

売りたい本をダンボールにまとめたら、初めての方は無料会員登録後、二回目以降の方はログイン後、買取申込みページにて下記のキャンペーンコードをご入力ください。お申込みいただいた方全員に、「ヒコブレンド」をプレゼント!

◼️キャンペーンコード

FFEECO218

◼️応募締切

2021年9月30日(お一人様1回限り)

※プレゼント商品は、お申込みから約1ヶ月で発送いたします。

◼️お申込みはこちらから

https://www.valuebooks.jp/sell

 

 

バリューブックスの本を購入していただいたお客様にお届けしている掲載している書評「納品書のウラ書き」。2021年8月配布号では、カフェヒコが選ぶ、「カフェがもっと好きになる本」をご紹介しています。カフェヒコの世界観が伝わる3冊の本について、インタビューと合わせて、ぜひご覧ください。

「カフェがもっと好きになる!カフェヒコ(cafe ffee-co)が選んだ3冊」

 

posted by 北村 有沙

石川県生まれ。上京後、雑誌の編集者として働く。取材をきっかけにバリューブックスに興味を持ち、気づけば上田へ。旅、食、暮らしにまつわるあれこれを考えるのが好きです。趣味はお酒とラジオ。

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