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2024-12-16
2020-07-06
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心地よい空気と風に誘われて、ふらりとお散歩に出かけたくなる季節となりました。本書は、そんな時のお供におすすめ。
『三びきのやぎのがらがらどん』でも知られる絵本作家、マーシャ・ブラウンの残した写真絵本です。もともとは3冊で構成されていたのですが、30年ぶりに復刊、持ち歩きやすいコンパクトな1冊に再編集されました。
物事を知るにつれ、私たちは固定したまなざしで世界を捉えがちになります。花をその名前で呼び、動物たちのしなやかな造形への興味を失う。
しかし、マーシャはそれを良しとしません。
雨上がりのくもの巣がつくるダイアモンドの天井、ぬらした指で感じる空気の手触り。この世界に散りばめられたものたちの”そのままの美しさ”の受け取り方を、彼女はやわらかくのびのびとした言葉で紡いでいきます。
「さわることは せかいを かんじること。さわることは せかいが かんじること」。
まじまじと自然を見つめるその視線は、どこか懐かしい。そうだ、子供のころには私たちだって、同じように世界のありさまに驚いていたはずでしたね。
『目であるく、かたちをきく、さわってみる。』の翻訳を務めたのは、日本において職業としての”詩人”を確立させた谷川俊太郎。詩集ももちろんよいけれど、彼の来歴に触れるには本書がうってつけです。
聞き手の尾崎真理子が時に豪快に、また繊細に、迫真のインタビューで彼に迫る。己自身を語る詩人の言葉、ぞくぞくさせられます。
posted by 飯田 光平
株式会社バリューブックス所属。編集者。神奈川県藤沢市生まれ。書店員をしたり、本のある空間をつくったり、本を編集したりしてきました。
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