2025-10-08

【納品書のウラ書き vol.61】本を読むためだけの時間「読書室」のすすめ

バリューブックスの本を購入していただいたお客様にお届けしている「本の納品書」
その裏面に掲載している書評「納品書のウラ書き」のバックナンバーを公開します。
納品書のウラ書きにまつわる詳しいストーリーはこちらをご覧ください。

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2025年10月発行_vol.61 より

 

本を読むためだけの時間「読書室」のすすめ

 

バリューブックスの実店舗、「本と茶NABO(ネイボ)」店長の池上です。

店の営業終了後の3時間、おしゃべり禁止で集中して本を読む、読書のための場所と時間を提供する「NABO読書室」が9月で1周年を迎えました。

 

振り返ってみると、1年間で開催した回数は「124回」、利用人数は「302人」、利用時間はおよそ「604時間」(ひとりあたりの利用時間を2時間とした場合)。1冊の本を読み終わるのに5時間かかる計算とすると、「120冊」ぶんの読書時間を提供できたことになります。

 

この「NABO読書室」は、「読みたいけれどなかなか読めない」というわたし自身の悩みがきっかけで始まりました。前述の数字には、わたしやNABOスタッフの読書時間は含まれませんが、読書室の熱心な利用者として、わたしの読書量はこの1年で24冊増え、読書時間をおよそ170時間確保することができました。映画館のように集中でき、スポーツジムのように習慣化できる場所を目指して始めた読書室ですが、その効果を実感しています。1年続けたいま、常連のかたや、家族で何度も参加してくれるかたもいて、自分以外に読書の場所を必要とするひとがいる、ということはとても励みになっています。

 

読書室の取り組みを自分たちでも始めてみたい、とご連絡いただくこともあります。わたしたちの活動で参考になるところがあれば、ぜひ使って始めてみてください。1年間続けてみていちばん大切だったのは、主催者側も自分の読書時間を犠牲にしないことです。ドリンクをセルフサービスにしたり、持ち込みを自由にするなど、運営をシンプルにすることで、読書室が自分のための場所にもなります。

 

主催者を2人以上にするのも重要でした。NABO読書室は未だに0名参加の日もあり、気持ちがしぼんでしまうこともあります。仲間がいれば、「でもいい時間だよね」と言い合うこともでき、店番をバトンタッチしあうことで無理なく運営することができます。

 

これからも、NABO読書室をつづけながら、さまざまな場所で読書のための時間と空間が増えていくことを願っています。

 

店舗情報:本と茶NABO長野県上田市中央2丁目14-31営業日:金・土・日 12:00-18:00Instagram @nabo_valuebooks NABO読書室(本と茶NABOにて開催 )開催日:毎週木・金・日 19:00-22:00料金:1回500円( 3回券1000円 ):黒い四角_小:おしゃべり禁止:黒い四角_小:途中入店、途中退店可能:黒い四角_小:飲食の販売はありませんが、コーヒーや軽食などの持ち込み可※開催日時など変更の可能性があるので、最新情報はSNSを参照ください。

posted by 池上 幸恵

長野県出身上田市在住。長野県上田市にてバリューブックスが運営する本屋「NABO」(ネイボ)店長。
趣味は、そのへんの土をもらったり掘ったりしたものを練って作った「土偶」作りと「日記」を書くこと、庭いじり。

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