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本に触れる。
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ウェブマガジン。

2025-05-28

バリューブックスの内側をお見せします!~出品編~

こんにちは、バリューブックス編集部です。

わたしたちの倉庫には毎日、全国から2万冊以上の本が届きます。

「自分が送った本はどんな風に査定されてそのあとどうなるの?」と、オンラインサービスだからこそ気になる方も多いのではないでしょうか。

 

前回の記事では、査定の様子や梱包のコツをご紹介しました。

「バリューブックスの内側をお見せします!~査定編~」

 

そして今回ご案内するのは、買い取った本が次の読み手のもとへ届くまでの“中継地点”、出品作業の様子です。

本は出品されてはじめて、自社販売サイトや、amazon、楽天といったモールに在庫として表示されます。

 

どんなふうにコンディションをつけているの?保管はどうしてるの?など、

「本を買う前に知っておきたい!」という方の参考になれば幸いです!

 

そもそも出品とは?

 

「出品」とは、本の情報を登録し、オンラインで販売できる状態にすることです。

買い取った本の市場価値と、本の状態から購入の目安となる「非常に良い・良い・キズや使用感あり」の、3段階のコンディションをつけています。

買い取った本は出品することではじめてオンラインで在庫として登録されます。

 

 

3つの倉庫で出品しています!

 

現在バリューブックスの在庫数は約158万冊!

メインの「上田原倉庫」のほか、「岡倉庫」、「秋和倉庫」の3つの倉庫でジャンルごとに出品作業を分担し、管理しています。

「上田原倉庫」・「岡倉庫」では、書籍やCDを管理し、「秋和倉庫」ではコミックセットや新刊書籍を扱っています。

複数の商品をまとめて注文する時に、発送元がバラバラになることがあるのはこのためです。

今回は、ジャンルごとの出品作業の様子をそれぞれレポートしていきます!

 

「中古書籍」の出品について

 

買い取った中古書籍の出品は、「上田原倉庫」で行っていきます。ここでは毎日約1万~1万5千冊を出品しています。

 

 

出品する本は、査定時にジャンルごとに分類されています。

効率的に作業をするために、机ごとに決まったジャンルを出品していきます。

 

 

 

買い取った本は改めて状態確認!専門スタッフによる出品作業

 

①ISBNバーコードを読み込み本の情報を確認  

②カバーや本の小口、中身を確認し、日焼け・水濡れ・書き込みがないかを1冊1冊目視で確認していきます。

「非常に良い」「良い」キズや使用感あり」のどれかコンディションを付けて登録します。

※傷みや書き込みがある場合は、「キズや使用感あり」として登録して、どんな状態かをコメントに残します。

④出品した順に棚に保管していきます。

 

 

カバーに傷み、汚れがあります

コンディションやコメントはこのキーボードで打ち込みます

 

落ちそうな汚れや値札シールは、なるべくクリーニングをしてきれいにしてから出品します。

また、付箋が多く貼ってあるものはとれる限り取ります。

 

出品作業の裏事情。現場のスタッフに聞いてみました!

 

ーー出品作業で特に気をつけているポイントは?

「ネット販売では、実物を手に取ってご覧いただけない分、商品の状態をできるだけ丁寧に、正直にお伝えすることを大切にしています。

過去の経験から、書き込みの有無、付属品の欠品、雑誌の年号違いといった点は、お客様にご迷惑をおかけしやすい項目なので入念に確認し、漏れのないように努めています。」

 

ーーコンディションをつけるにあたって、なにか基準となるものはありますか?

出品の基準は、Amazonのガイドラインを基本としつつ、最終的な出品判断に迷った際には、「もし自分自身がこの書籍を中古で購入するとしたら、どのような状態であれば納得できるか」を基準にしています。

 

ーー「キズや使用感あり」のコメントにある傷みや使用感ってどんな状態ですか?

具体的には、カバーのスレ、折れ、シワといった状態のものを表します。

「キズや使用感あり」については、使用感や傷みだけでなく、小口の日焼けや、ページへの折れや書き込みなど様々なため、できる限り商品コメントとしてお伝えするよう努めております。

 

ーーサイン本の扱いはどうなりますか?

著者直筆と思われる貴重なサイン本でも、バリューブックスでは「書き込みあり」の扱いとなり、ランクが下がる要因になります。

残念ながらこちらでは本物だと確認することができないからです。

逆に考えると、サイン本はお手頃な価格で手に入りやすいです。「キズや使用感あり」の商品であっても、まだまだ十分に読めるものを出品しているので、購入の際は、ぜひコメント欄をチェックしてみてくださいね。

 

 

実はアナログ!付箋で管理する保管棚

 

出品登録ができた本は、本の大きさごとに棚に保管します。

古いものから左に詰めていきます。

出品作業の前にあらかじめ空いている保管棚をチェック。

棚ごとに番号が振られています。

 

 

保管する棚を決めたら、一番最初に登録した本に、付箋に棚の番号、日付を書いて貼ります。

その後、25冊区切りで付箋を貼っていきます。

これは、注文が入った時に棚からピッキングするときの目安となります。

 

 

 

本当は全部出品したいけど・・・

 

査定時に見落としてしまったひどい水濡れなどの状態の悪いものは出品不可としています。

買い取ったものをそのまま出品するのではなく、安心してお読みいただけるようにしっかりと検品作業を行っています。

出品不可の本は、買い取れなかった本と同様に、古紙回収にまわしています。そのなかの一部は「捨てたくない本」プロジェクトにつかわれています。

 

コミックセットの出品について

 

査定時にセットになりそうなコミックやシリーズ物の小説は「秋和倉庫」で出品します。

ISBNを読み込み、小口やカバーの有無などを確認するまでは単品の出品作業と同じですが、単品と大きく異なるのは巻数チェックをすることです。

一見揃っているように見えますが、実は最新巻含めた数冊がありません。

このように巻数が揃っていないことを「歯抜け」と呼んでいます。

足りない冊数を登録して、のちに自社の在庫と引き当てて揃いのセットにします。

巻数が抜けすぎていると、ものによっては残念ながら販売ができないことも。

また、コミックセットの中には、巻数の表記が漢数字だったり、ローマ数字だったり、そもそも数字じゃなかったりとパッと見では何巻なのかわからないようなものもあります。

そのようなセットでも、巻数の抜けがないようにしっかり確認しています。

 

 

「キズや使用感あり」だけどきれいなんです

 

本の状態は良くとも、箱や付属品がないために「キズや使用感あり」となる場合があります。

 

中には新品同様のものもありますので、書籍だけ読めればいいよ、という方にはおすすめです。

 

コミックセットも購入の際はぜひコメント欄をチェックしてみてくださいね。

 

新刊書籍の出品について

 

バリューブックスでは、YouTubeチャンネルやpodcast番組がオンライン上にオープンする書店を運営しています。

▶︎『本屋を渡り歩く、オンライン書店のススメ。』

 

積読チャンネル書店」本チャンネル書店」、「NABO書店」、そのほかコラボ書店で紹介している書籍の発注や出品、在庫管理は秋和倉庫の新刊チームが担っています。

 

新刊の発注は、主に出版社にメールや電話で直接発注をかけています。

 

 

 

過去一番多く出品したのは、「螺旋じかけの海 5巻セット」

冊数にするとなんと8000冊!

 

この書籍を積読チャンネルで紹介・予約販売をしたところ、注文が殺到。

ちょっとした話題となりましたが、新刊チームを中心に、無事にお客様のもとへと届けることができました。

詳しい経緯は積読チャンネル運営者の飯田のnoteにて公開しています。

「1本の動画で8,000冊の本を売った話」

 

取り扱っている新刊の中でも、積読チャンネルで紹介した本はありがたいことにすぐに完売してしまうことも…

なるべくバリューブックスで買ってもらえるように新刊チームのスタッフが随時発注をかけていますので、在庫がなくてもちょっとだけお待ちいただけたら幸いです!

 

 

各書店のオフィシャルライブラリは、バリューブックスのトップページからもご覧いただけますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

▶︎バリューブックス 公式サイト

https://www.valuebooks.jp/

 

次回はいよいよ発送編

 

こうしてそれぞれの倉庫で出品された本は、注文が入るまで棚の中で待ちます。

最後は買い取った本を次の読み手へと届ける、”発送作業”をしていきます!どうぞお楽しみに!

posted by バリューブックス 編集部

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