【買取キャンペーン!】「本を積む犬」のステッカープレゼント & 買取金額の20%還元
2024-12-16
2022-04-27
——
「英語なんて勉強しなくてもいいもん。ここ、日本だし」とテスト前に愚痴っていた人は、手を挙げましょう。はい、かくいう僕も、そのひとりです。ただ、学校での勉強はあんなに仕方なくこなしていたのに、大人になるにつれ、何かを新しく学ぶ楽しさに恋焦がれてしまうのは、なぜなのでしょう。ここはひとつ、かつての英語にまた出会ってみませんか。「勉強」と肩肘を張るのではなく、軽やかな「散策」のように触れ合いながら。英文法、翻訳、辞書と3つのテーマで迫る英語の世界。あれ? 気がつけば結局、楽しい「勉強」をしてるのかも。
あんなに学校で文法について習ったのに、いまだに英語がうまく扱えない。それは、英語が捉える世界の形を、僕らが理解していなかったせいかも知れません。「英語は屈折をやめて背骨を強くした。」「日本語には〈内なるワタシ〉がいる。」などなど、魅力的な項目で言葉の構造を分析していく本書。これまで学校で習ってきたことを土台としつつ、逆に、文法への固定観念が解体されていくのが心地よい。そして、英語の世界を知るにつれ、対比するように日本語の世界を学び取ることができるのが、嬉しい副産物ですね。
「翻訳家」の柴田元幸と、「翻訳家であり作家」の村上春樹が、翻訳についての悲喜交々を語り合う対話集。海外文学に親しんできたふたりですので、国や時代を自由に行き来しながら種々の作品が飛び交います。あの翻訳はよかったね、あれはちょっとまずいね、自分が翻訳した時にはここに困ってさ……と。翻訳のプロが自由に語らう空間にお邪魔したような感覚で、知らないトピックも多々あれど、ふんふんと頷いてしまいます。僕も今日は、海外文学に手を伸ばそうかな。だって、楽しげなふたりの様子がちょっと羨ましいんですもの。
サイモン ウィンチェスター 著、鈴木 主税 翻訳(早川書房)
世界最大の辞書である『オックスフォード英語大辞典』。この辞書の編纂を担ったマレー博士のもとに、膨大な数の単語の用例を送ってくる得体の知れない協力者がいました。正体を明かそうとしないまま、辞書の完成に多大なる貢献を果たした人物。なんと彼は、精神病棟に入院する殺人犯だった——。あまりに数奇で秀逸な設定に、質の高い小説だと思ったあなたへ。実はこれ、ノンフィクションなのです。70年に及ぶ辞書編纂の格闘と、言葉を通じて繋がりあった奇妙なふたりの関係。ああ、歴史的事実がこんなにも面白いだなんて!
posted by バリューブックス 編集部
BACK NUMBER