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本に触れる。
その小さなきっかけを届ける
ウェブマガジン。

2020-06-12

【今週の本屋未満】1ドリンク注文につき、店内の本どれでも1冊差し上げます

 

 

こんにちは。

 

バリューブックスの神谷です。

 

バリューブックスが運営する実店舗「本屋未満」。

 

「本屋」と名乗るにも心もとない「本屋未満」の状態でお店をあけながら、これからさまざまな “やってみる” を重ねていきたいと思います。

 

 

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今週の「本屋未満」

 

営業日時:
6月13日(土)、6月14日(日)
12:00〜18:00

 

やってみること:
ドリンク1杯ご注文につき、
お店に置いてある本を、どれでも1冊お持ち帰りいただけます。
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今週の「本屋未満」には、「古紙回収に行く予定だった本」がおよそ4000冊、並んでいます。

 

 

バリューブックスには、1日に約2万冊の本が届き、そのうち約1万冊を古紙回収に回しているということをこちらの記事で以前紹介しました。

 

2018年8月には実店舗「バリューブックス・ラボ」をオープンし、古紙回収に回される予定だった本の中からピックアップしたものを並べ、販売することを始めました。

 

この場所に並ぶ本は、あたりまえのことですが1冊1冊、選んで集めています。

「バリューブックス・ラボ」の本棚には限りがあり、全部の本棚にきゅうきゅうに入れても8000冊が限度です。

 

古紙回収に回す本を全て並べることはできないので、スタッフが「この本は捨てたくないな」と思う本700冊くらいを毎週補充しています。

 

この活動をどんなに続けても、古紙回収に行く本をゼロにすることはできません。

本としての役目を十分に終えたと思えるものも中にはあるので、ゼロを目指しているわけでもありません。

 

 

それでも、少しでも、本の形のまま誰かの手にわたってほしい。

そんな思いで「バリューブックス・ラボ」を運営しています。

 

 

 

 

「バリューブックスラボ」の休業と「捨てたくない本」のゆくえ

 

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「バリューブックス・ラボ」は4月からおよそ2ヶ月のあいだ、お店を休みにしていました。

 

そうしたときに困ったのが、お店を閉じているあいだにも「古紙回収に回す本」も、「捨てたくない本」も生まれ続けるということでした。

 

「バリューブックス・ラボ」にはもともとあった本で本棚が埋まっています。

ストック場所にもすでに山ほど本があって、置く場所がありません。

 

 

「捨てたくない」けれど「置く場所もない」そして「売る場所もない」。

どうしよう、どうしよう、困ったあげくに、やっぱり「捨てたくない本」を捨てることができずに休業中の実店舗「NABO」つまり「本屋未満」の本棚に並べてみることに決めました。

 

この本たちをどうするかは、とにかくあとで考えればいい。そう思って並べ続けました。

 

それが、今週の「本屋未満」に並んでいる本4000冊のいきさつです。

 

 

 

 

本と人との新しい出会いを生み出すために

 

 

今週の「本屋未満」では

 

「ドリンク1杯ご注文につき、お店に置いてある本を、どれでも1冊お持ち帰りいただける」

というサービスをやってみることにしました。

 

(通常の書店のように本だけ購入することもできます。)

 

「バリューブックス・ラボ」を始めたときのように「古紙回収に回す本を少しだけでも、減らしたい」という気持ちももちろんありますが、そのほかにも、ぼくたちが考えていることがあります。

 

 

それは本と人の新しい出会いを生み出すことです。

 

 

2019年9月に閉店した実店舗「NABO」は、「本屋」と「カフェ」両方の機能を持った「ブックカフェ」という形態で営業していました。

 

「本屋」として「NABO」に訪れたかたは、間違いなく本を手に取ります。

その一方、「カフェ」として「NABO」に訪れたお客さんの中には、本を手に取らずに帰るというかたもいました。

 

そのことが悪いということではなくて、それぞれの心地よい時間を過ごしていただくことが、「ブックカフェ」という場所がもつ意味でもあると思っています。

 

ただ、心の中には少しばかり、そのことに対して「何かやれることはないのか」という気持ちがありました。

「カフェ」には行くけど「本屋」に行くことはあんまりないかな、そういう人にも本を手にとってもらえるような、ささやかなきっかけ。

 

本を読みはじめるきっかけなんて、ほんとうにささやかなものなんじゃないか、と思っています。

 

好きな芸能人がオススメしていたから読んでみた。とか

好きなアニメの主人公が本好きだったから。とか

カフェでドリンクを注文したら、本が1冊ついてきたから。とか。

 

なんでもいい、なんでもいいから、たくさんの本の中から自分で1冊選んでみたら、そこから本を読むきっかけというのが生まれてくるかもしれない。

 

 

「ドリンク1杯ご注文につき、お店に置いてある本を、どれでも1冊お持ち帰りいただける」

 

 

このサービスをやってみようと思ったきっかけには、そんな思いがあります。

 

 

とにかくやってみること。

続けていくことで、なにか見えてくるものがあるのでは、と思っています。

 

 

今後も「本屋未満」の “やってみる” について、実際にやってみて感じたこと、実際の風景・空気感など、発信していきますので「本屋未満」が「本屋」になるまでを、どうぞ見守っていてください。

 

そして、時にはみなさまと一緒に考えていければうれしいです。

 

 

冒頭にご紹介した「バリューブックス・ラボ」も、しばらくの間おやすみしていましたが「本屋未満」と共に開いております。

 

みなさまにお会いできることを、楽しみにしています。

 

 

*再度、今週の「本屋未満」の予定をお知らせいたします。
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今週の「本屋未満」

 

営業日時:
6月13日(土)、6月14日(日)
12:00〜18:00

 

やってみること:
ドリンク1杯ご注文につき、
お店に置いてある本を、どれでも1冊お持ち帰りいただけます。
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「本屋未満」の情報は、ホームページ・各種SNSからも発信していきます。よろしければご覧ください。

Instagram

https://www.instagram.com/honya_miman/

Facebook

https://www.facebook.com/honyamiman

ホームページ

http://www.nabo.jp 

 

 

【本屋未満の住所】

長野県上田市中央2-14-31

上田駅から徒歩10分

※「Books&Cafe NABO」から住所は変わっておりません。

posted by 神谷周作

愛知県生まれ。
都内にてウェブメディアを運営する企業に勤めたのち、愛猫と一緒に上田に移住してきました。
趣味は、レンチキュラー印刷がされたグッズの収集。

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