2025-11-28

本を届けるということ。|ブックギフト2025

本を届けるということ。ブックギフト2025

「いつもの」と、「特別な」も。

 

今年もまた、私たちバリューブックスは「ブックギフト」を通じて、多くの笑顔と本を届けることができました。
読まれなくなった本たちが、子どもたちの新しい冒険や学びに生まれ変わる。そんな取り組みを続けて十数年になります。

ブックバスいっぱいに本を積んで届けに行くこともあれば、箱に詰めて、手渡すこともある。その一冊が、次に誰かの心に届いていく。
私たちはこの1年も、さまざまな場所に足を運びながら、そんな“読書のきっかけ”を届けてきました。

この記事では、いつものブックギフト、イベントでの取り組み、そして昨年12月に開催した「ブックギフト月間2024」のその後の報告をまとめています。

 

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地域の子どもたちへ、本を届けた1年

 

いつものブックギフトでは、長野県を中心に、学校や保育園、放課後児童クラブなど施設へ、合計5,453冊の本を届けました。

 

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訪れたのは以下の施設です:

【保育園・こども園】

○三好町保育園
○塩田西保育園
○おひさまクラブこども園
○青木保育園
○浦里保育園
○秋和保育園
○信学会上田幼稚園

【小学校】

○上田市立塩川小学校
○上田市立西小学校
○上田市立塩田西小学校
○上田市立東小学校
○上田市立城下小学校
○南牧南小学校
○南牧北小学校

【中学校】

○南牧中学校

【高校】

○長野県立上田東高等学校

【その他】

○上田養護学校(小学部/中学部/高等部)
○ISN(インターナショナルスクールオブ長野)
○放課後児童クラブたんぽぽ・分室フレンズ
○川西公民館(子ども向けイベント)

 

保育園では絵本を中心に、小学校では児童書や図鑑、養護学校ではその子の年齢や読み方にあわせた多様な本を用意しました。その中から、子どもたちは一人ひとりの興味や関心に合わせて、本を選んでいきます。

本を一緒に選ぶということは、友達同士でも意外と知らなかった趣味を知り合ったり、その場にあった本からすすめ合いが始まったり、そんな新たな発見の機会にあふれています。

 

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こどもたちは施設の先生や職員の方とも、一緒に本を眺めながら、「○○さんはこういうの好きなんだ!知らなかったー」という会話になったり、 「先生、僕これにした!!」 「こんな本あるよ!」 と歓声を上げてくれる子どもたちに出会ったり――。
一冊一冊が、思いがけない出会いの場をつくってくれています。

“本と出会う”イベントも開催しました

 

わたしたちは“贈る”だけでなく、“出会う場をつくる”ことも大切にしています。
今年はこどもが1日店長さんになる「こどもほんや」や地域マルシェでも、子どもたちが自由に本を手に取れるきっかけづくりをしました。

○こどもほんや(ロッピス上田、無印良品・アリオ上田店、無印良品・安曇野穂高)

○アソビノマルシェ(塩田地域マルシェ)

 

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それぞれのイベントで、ブックバスと一緒に出店し、イベントを通じ地域の方とお話しする中で、
はじめは恥ずかしそうにしていた子が、
1時間後には大きな声で「いらっしゃいませ~!」と声掛けしていたり、
お客様に「この本おすすめですよ」と売り込む姿まで見えてきます。

スタッフに「ちょっと本少なくなってきたから仕入れてきてもいい?」や「売れないな~」といって本の仕入れに行ったり、苦労しながらも頑張る姿が印象的でした。

「本を選ぶ楽しさ」がその場にあって、さらにその本を誰かにすすめて出会ってもらう。
まさに本と人との出会いの場として、貴重な時間になったと感じています。

 

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特別な「ブックギフト月間」

 

そして昨年12月には、年に一度の「ブックギフト月間」を開催しました。
これは、期間中にバリューブックスの買取サービスをご利用いただいた方と一緒におこなう寄付キャンペーンです。

査定金額を通常通りお客様へお振込みした後、そのうちの10%にあたる金額を寄付金(キャンペーン協力金)としてバリューブックスが負担し、あつまった金額から購入した本をこどもたちへ届ける特別な取り組みです。

この12月のキャンペーンを通じ、以下の11施設・団体へ1,405冊の本を届けました。

 

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「いま私たちが本を届けられていないこども達って誰だろう?」

「どんなところにニーズがありそうかな?」

「喜んでもらえるのはどんな場所?誰?」

社内の有志が集まり、ミーティングを重ね、参加したスタッフそれぞれの立場や環境で関係する場所や団体を出し合って進めました。

○シネマクラブバリアフリー
○シネマクラブチケット
○上田原ふれあい教室
○丸子ふれあい教室
○真田ふれあい教室
○常磐城ふれあい教室
○信州大学医学部附属病院 子どものこころ診療部
○フリースクール だらっと
○上田市読み聞かせ団体(複数所属)
○上田養護学校 図書室

 

 

たとえば病院では、入院中の子どもたちが気分転換に本を手に取ったり、
読み聞かせ団体では、地域の小学校の朝の時間を中心とする読み聞かせ会で使ったりと、
それぞれの場所で本が「日々の小さなひととき」をつくるのに必要であり、本が助けになっていると感じました。

寄贈した本を一部ご紹介します。

【寄贈リストはこちら】

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NPOとの連携で、さらに遠くへ

また同じくブックギフト月間の取り組みとして、以下のNPO団体と連携して本をお届けしました。

○認定NPO法人おてらおやつクラブ

○認定NPO法人カタリバ

それぞれのネットワークを通じて、ひとり親家庭や被災地、支援が必要な子どもたちへ1,446冊の本が届けられました。

 

認定NPO法人おてらおやつクラブでは、「ほんのおすそわけ」として全国のひとり親家庭へ対象年齢に合わせた本が寄贈されました。

【寄贈リストはこちら】

 

本を受け取った保護者からは、こんなコメントをいただきました。

 

「偶然にも息子の誕生日に届き一つプレゼントが増えてとても嬉しかったです。たくさん絵本を買ってあげられる余裕がなくいつも同じ本を読んでいましたが、一つ彼のコレクションが増えました。ありがとうございました」

「『きんぎょ』の絵本を頂きました!届いたその日から、毎日読んでいます。
普段はあまり絵本は好きな子ではないのですが、気に入っており、自分で持ってきて読んでいます。素敵なプレゼントをありがとうございました!」

「頂いた絵本にあわせて、「いただきます!」をしていて凄く可愛いです。まだ小さくて絵本をかじってしまうことが多く図書館で借りるのに抵抗がありましたが本も高くて中々買ってあげられないので……ありがとうございます。大切にします」

 

認定NPO法人カタリバでは、同団体が運営する「困難を抱える子どもたちの、心の安全基地 アダチベース」で、中学生クラスの中で読書企画として、古賀史健さんの【さみしい夜にはペンを持て】を、活用いただきました。

参加者からは、こんなコメントをいただきました。

母からの感想:

「本を読むことが好きな娘にさまざまな本を読ませているが、感想を伝えることが苦手。
今回、一緒に読んだ書籍をテーマに意見交換ができたことが嬉しかったです。
やどかりおじさんみたいな人が、子どもにとってどんなに必要かを感じたし、
「待つ」ことが大事だとも思いました。自分は子どもの意見を待ってあげられていないかも。
本人が自分の言葉で気づけるまで待ってみることも、意識していきたいです」

子どもからの感想:

「長くて分厚い本だと思っていたけど、思っていたよりも読みやすかった。感想は苦手で、
何を答えればいいのかがわからないことが多かったけど、自分が感じたことに対して
「なぜそう思ったのか」を質問しながら整理するやり方だったら、できるかもしれない。」

 

本を通して広がる支援の輪が、私たちの手を越えて、確かに次の誰かにつながっている――。

そんな実感を持てた、かけがえのない取り組みでした。

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届けたその先にある、風景をこれからも

 

この一年で届けた冊数は、合計8,304冊(通常枠5,453冊+月間枠2,851冊)。
そのどれもが、皆さんから託された一冊一冊です。

バリューブックスに本をお売りくださったみなさま、現地で受け取ってくださった皆さま、活動に協力いただいた関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。

このあと、スタッフの声や、現地でのエピソード、施設の方からいただいた感想も順次ご紹介していきます。
子どもたちが本を通して広げていく世界が、もっともっと楽しくなるように。

ブックギフトの旅は、これからも続いていきます。

 

posted by 中村 聖徳

バリューブックスで働きながら、音楽関係の仕事を兼業中。
バリューブックスに入ったきっかけも、音楽仲間を通して。

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