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2021-07-20

納品書のウラ書き vol36 読めば読むほど日本酒が近くなっていく?長野の酒造真澄が選んだ3冊

バリューブックスの本を購入していただいたお客様にお届けしている「本の納品書」
その裏面に掲載している書評「納品書のウラ書き」のバックナンバーを公開します。
納品書のウラ書きにまつわる詳しいストーリーはこちらをご覧ください。

 

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7月でバリューブックスは創業14周年!

みなさまへのお礼として、これまでお世話になった企業さんとの「買取コラボキャンペーン」を実施しています。そのうちのひとつ、銘酒「真澄」で名高い歴史ある酒造「宮坂醸造」に日本酒をもっと身近に感じられる本を選んでいただきました。

すでにお酒が好きな方にも、気になるけど手を出せてない人にもおすすめの3冊です。コラボ買取キャンペーンの詳細は、バリューブックスのサイトをご覧になってくださいね。

 

 

 

いまや世界的にも注目されるバズワード『発酵』ですが、歴史的、文化人類学的な視点からこの『発酵』を分かりやすく解説する一冊です。著者の小倉ヒラクさんとは公私に渡り親しくさせていただいていますが、いつあっても独自の視点や発想には驚かされることばかり。そんな彼の視点から語られる発酵の世界に浸ってみれば、お酒を含む発酵食品・発酵飲料が違った目線で見えてくるに違いありません。『発酵』に興味を持つ上では誰にとっても最適な一冊になるはずです。

『発酵文化人類学〜微生物から見た社会の形〜』

小倉ヒラク

 

 

 

 

「発酵文化人類学」を読んで「発酵」に興味を持って方にお勧めしたい百科事典的な一冊がこれ。世界各地に存在する様々な発酵食品について取り上げ、人類にとって発効が如何に欠かせないものであるかを示唆する一冊です。長い人類の歴史の中で冷蔵庫を手にしたのはほんの数十年前のこと。それ以前の時代のおいて発酵こそ食物の腐敗を防ぎ、人類が生き延びる上で必須のテクノロジーだったことを教えてくれます。「大量生産された食品を食べるだけの消費者として飼い慣らされた我々が、再び生産者になるための本」という、著者が込めた思いもGOOD。

『発酵の技法〜世界の発酵食品と発酵文化の探究』

Sandor ellix(著)、水原文(翻訳)

 

 

 

日本人ではない著者が書いた書物になるので日本酒は含まれてませんが、ビールやワイン、蒸留酒といった酒類、コーヒー、茶、コーラといった身近な飲料が如何に世界の歴史を左右したかということについて興味深い視点を与えてくれる一冊です。人が集い、熱狂する中心には常に何かしらの液体が存在し、その取り扱いに秀でた存在や組織が社会をリードしていくことが具体的な事例を踏まえて紹介されています。酒離れが叫ばれて久しい世の中ですが、決して世の中から酒がなくなることは教えてくれる一冊でもあります。

『歴史を変えた6つの飲物〜ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、コーラが語るもうひとつの世界史』

伊藤菜衣子、竹内昌義、松尾和也

 

posted by バリューブックス 編集部

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