EndPaper

本に触れる。
その小さなきっかけを届ける
ウェブマガジン。

2021-04-23

納品書のウラ書き vol32 社会に馴染めない私たちに。人付き合いを見つめ直すための5冊

 

バリューブックスの本を購入していただいたお客様にお届けしている「本の納品書」
その裏面に掲載している編集者・飯田による書評「納品書のウラ書き」のバックナンバーを公開します。
納品書のウラ書きにまつわる詳しいストーリーはこちらをご覧ください。

 

——

新しい学校、会社、部署。様々な場所で新生活を始めた人も多いのではないでしょうか。新しい環境やコミュニティに自分を馴染ませることって、体力を使いますよね。ついつい周りに合わせちゃう自分がいたりして。今回は、社会と自分に折り合いをつける一助になればと、5冊の本を選びました。人とうまく付き合う。それは、自分自身をいかに大切にできるか、ということの裏返しなのかもしれません。もっと世界と自分を愛せますように。

 

 

自分のことは自分で決めていいんだよ

 

嫌われたくない、と思ってしまうのはふつうのこと。本書はそんな呪縛から健やかに抜け出すための術を教えてくれます。学生にも、学生だった大人たちにも響く指南書です。

『みんなに好かれなくていい』

和田秀樹 著 (小学館)

 

 

 

 

いつも「どこか」を探してる

 

ファミレス、漫画喫茶、時には意味なくビジネスホテルに泊まったり。一見地味な旅だけど、自分の周りにたくさんの「別世界」があることに気づかされ、なんだか安心するのです。

『ひきこもらない』

pha 著 (幻冬舎)

 

 

 

初心者ですから、お手柔らかに

 

「人生の経験値が低い」と語る歌人の穂村弘が、献血やら合コンやら、みんながこなしている現実に挑むエッセイ。「え、う、あ」とつぶやきながら困惑する姿が、他人事とは思えません。

『現実入門』

穂村弘 著 (光文社)

 

 

 

 

 

社会と向き合う力を得るために

 

「自分の感受性くらい」「倚りかからず」といった、切れ合いのよい言葉で読む者の心を打ち抜く茨木のり子。真っ直ぐな物言いに触れる度に、自分の形を取り戻すような心地を覚えます。

『茨木のり子詩集』

谷川俊太郎 編 (岩波書店)

 

 

 

 

 

私たちは町田くんに会いたかった

 

町田くんは勉強も運動も苦手だけど、周りの人を愛する力を持っています。世界にうまく馴染めなくても大丈夫ですよ、きっと町田くんが私たちの手を握ってくれるから。

『町田くんの世界』

栗下直也 著 (左右社)

 

posted by バリューブックス 編集部

BACK NUMBER