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2021-04-23

納品書のウラ書き vol31 花より団子、それとも本?花見のおともにしたい本5冊

 

バリューブックスの本を購入していただいたお客様にお届けしている「本の納品書」
その裏面に掲載している編集者・飯田による書評「納品書のウラ書き」のバックナンバーを公開します。
納品書のウラ書きにまつわる詳しいストーリーはこちらをご覧ください。

 

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満開の桜の下、気心しれた仲間たちと車座になって、持ち寄った酒やつまみを口に運びながら語り合う。親しみ深い花見の風景、残念ながら今年の春はちょっとお休み、でしょうか。それでも、僕たちのもどかしさを知ってか知らずか、桜はいつものように豊に、美しく咲き誇ります。なんだか悔しいので、僕たちは素敵な本を携えて、ひとりでじっくり花見をすることといたしましょう。桜の画からさくらもちの絵本まで。おっと、お酒の飲み過ぎにも注意しなきゃね。

 

 

 


 

楽しいことは、向かう途中だって楽しい

 

楽しいお花見に向かうまでの道中を描いた、愛らしい絵本です。すみれのサンドイッチ、なのはなのサラダ、きのみのジュース…… 「おべんとうを たべたいなあ」の意見には、僕も大賛成。

『ピッキーとポッキー』

嵐山光三郎著 (福音館書店)

 

 

 

 

 

生涯、桜だけを描き続けて

 

江戸時代、桜だけを描く幻の絵師がいた。なんとも心惹かれる逸話です。「桜画」と呼ばれた美しい作品たちとその歴史的背景をまとめた、見るも一興、読むも一興の1冊です。

『桜狂の譜』

今橋理子著 (青幻舎)

 

 

 

 

歌人が読み解く「日本の心」

 

どきり、とするタイトルです。なぜ僕たちは桜と美を結びつけてしまうのか。『古事記』から J-POP まで、桜を切り口に様々な歌や文学を行き来しながら、日本人の思想背景を辿ります。

『桜は本当に美しいのか』

水原紫苑著(平凡社)

 

 

 

 

 

 

表情ゆたかなさくらもち!

 

さくらもちのさくらこさんは、ご機嫌ななめ。楽しそうに遊ぶおやつたちを尻目に、草原にごろんとふて寝していると…… 負けん気の強いさくらこさんがチャーミングな春らしい絵本です。

『さくらもちのさくらこさん』

岡田よしたか著(ブロンズ新社)

 

 

 

 

酔ってこその人生(と思いたい)

 

外で飲むお酒も気持ちよい陽気となりました。本書は作家、政治家、俳優など、各界の著名人たちの泥酔談を披露してくれる1冊。種々のエピソードに呆れるか共感するかは、あなた次第。

『人生で大切なことは泥酔に学んだ』

栗下直也著 (左右社)

 

posted by バリューブックス 編集部

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