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2024-11-26
2019-10-15
みなさま。
バリューブックスの飯田です。
昨日の記事、「買取・寄付業務の一時停止のお知らせ」に引き続き、上田や近隣地域の現状、バリューブックスの業務状況についてお伝えします。
目次:
販売業務を再開しました
バリューブックスの状況
上田市の状況
近隣の状況
これからの動きについて
バリューブックスでは、AmazonなどでのEC販売を再開しました。事前にご注文いただいていたお客様は、ご到着が遅くなってしまい申し訳ございません。
なお、買取・寄付業務については引き続き停止中で、まだ回復の目処は立っていない状況です。
バリューブックスは、倉庫での大きな雨漏りや浸水などはなく、直接的な被害は避けることができました。ただ、自宅や親族の家に浸水被害があったスタッフもいます。
上田市内には4つの倉庫があるのですが、そのうちのふたつはいまだ避難指示の対象区域のため、十分に安全に配慮しながら、出勤が可能なメンバーで業務回復をしているところです。
昨日までは、バリューブックスの買取・販売業務の両方を停止しておりましたが、現在は販売のみ再開しています。販売では、お客様への荷物の発送を日本郵便にお願いしており、そちらの流通インフラは回復しつつあるため、販売を再開することができました。
一方、買取・寄付については、まだ回復の目処が立っておりません。
買取・寄付の集荷をお願いしているクロネコヤマトの集配拠点となる主管が大きな浸水被害にあい、水道や電気といったインフラも不通のままです。
上田市は、大雨、強風、浸水による被害はありましたが、県内で被害の大きかったほかの地域と比べると、比較的軽度だったと言えそうです。多くのエリアでは、今は落ち着きを取り戻してきています。
もちろん、上田市内で大きな被害にあわれた方もいらっしゃるはずです。それでも、地域としては大きな被害を避けることができた印象です。
ただ、土砂崩れの危険性などはまだ残っており、避難所で生活している方もいます。
上田市に住む多くの人が気にかけていたのは、上田橋付近での千曲川の氾濫の可能性でした。
濁流により大きくえぐられた、上田橋付近の千曲川堤防
台風が上陸した 10/11(土)の夜、増水による千曲川の氾濫が予想されました。上記の写真、上田橋付近には多くの住宅が立ち並んでおり、台風当日はそのほとんどの住民が避難場所へと避難。バリューブックスでも、指定避難場所や自社倉庫へと避難するスタッフが多くいました。
越水寸前の千曲川を捉えたライブカメラ
近隣での千曲川の氾濫が緊急速報メールで届き、何回も携帯のアラートが鳴り響いていました。雨がやんだ翌日も、濁流によってえぐられた堤防が決壊する可能性があり、私自身もそのアラート音で目をさましました。
10/11(土)の夜に近隣の氾濫情報を伝える緊急速報メール
ただ、上田橋付近での堤防決壊は幸いにも免れ、壊滅的な被害が出ることは避けることができました。当時は千曲川を渡る多くの橋が通行禁止となっていましたが、今はその橋も通常通り使用することができます。
しかし、上田市のシンボルであり、上田橋の隣を走っていた鉄道、別所線の赤い橋は崩れ落ち、いまだ復旧の目処は立っていません。
このように被害の爪痕はそこかしこに残っているものの、上田市においては比較的安全が確保されている状態です。ふだんの生活に、ゆっくりゆっくりと戻っていっている実感があります。
買取の停止についての説明でも触れましたが、買取サービスの集荷業務を行うクロネコヤマトの主管が大きな浸水被害にあいました。この主管が位置する長野市穂保は、千曲川の堤防が決壊した箇所にあり、その近辺が大きな被害を受けています。
クロネコヤマトの主管の周辺
この地域では、いまだに電気(20日(土)頃に復旧見込み)と水道のインフラが再開していません。住宅に甚大な被害を受けた方も多く、いまだ指定避難場所で生活している方もいます。
■ 社内で災害支援チームをつくり、事態の早期復旧を目指します。
社内で災害支援のチームをつくり、まずは上記の大きな浸水被害を受けた地域にボランティア活動を行なっていきます。チームを引っ張る中村聖徳(写真手前)は、実家がこの地域にあり、台風直後から現場に入っていました。幸い彼の家族の直接的な被害は出なかったものの、まだあたりには多くの泥水が残っています。
この地域に位置するクロネコヤマトの主管が回復することは、バリューブックスのビジネスが再開することと繋がります。ただ、それ自体だけを目的とするのではなく、近隣住民の一員として、今現場で必要とされている作業を有志で手伝っていきます。
■ 寄付情報をまとめたページを作成しました。
今回の台風で被害を受けた方々への寄付方法をまとめたページを公開しました。
こちらの情報は、随時更新していきます。
■ 情報をお届けしていきます。
状況は随時変わっていくため、今回の台風による各地への影響、バリューブックスの業務状況などは、随時 EndPaper や弊社SNSで更新していきます。
また、こんな時だからこそ、今回の台風とは直接関係しない読み物も、更新していきたいと思っています。
私たちは今、テレビやSNSで常に、強烈な台風によって大きな被害を受けた人々や地域を目の当たりしています。それは、直接被災された方にとっても、そうでない方にとっても、心が強く揺り動かされ、摩耗していく体験です。
心身が疲れしんどい時に、あふれる情報から必要な物事を取捨選択するのは、とても難しい作業です。
人と本を繋げたい、という思いで運営するこのメディア、EndPaperが、台風に関する情報だけであふれることは、逆にここを訪れる人たちの心を圧迫していくことになるのではないか、と考えました。また、そうした束の間の休息を求めているのは、私たち自身も同じです。
これから更新される記事も、また、これまでにあげているものも、興味を惹かれるものがあれば、ぜひ開いて(そして、感想などもいただけたら!)、嬉しいです。
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posted by 飯田 光平
株式会社バリューブックス所属。編集者。神奈川県藤沢市生まれ。書店員をしたり、本のある空間をつくったり、本を編集したりしてきました。
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