#Books For Nature|読み終えた本で、自然を支える vol.4 ― NPO法人エバーラスティング・ネイチャー インタビュー
2025-08-28
2025-08-28
この夏、バリューブックスでは「本」と「自然」をつなぐキャンペーンをはじめます。
バリューブックスの姉妹サイトであり、本の買取を通じて寄付ができる仕組み「チャリボン」をご存じですか?
チャリボンでは、本の買取金額を社会課題に取り組むNPOなどの団体に寄付することができます。
今回は、自然にまつわる分野で活動する4つの団体をピックアップし、それぞれの取り組みをご紹介します。
あなたの読み終えた一冊が、自然保護に取り組む団体の力になる。
本棚に眠る一冊が、自然を守る力になるとしたら──。
そんな思いでお届けするのが、#BOOKS FOR NATURE。
自然と触れ合うことが増える夏。
「本を送る」ことで支援が届く先のひとつ、「株式会社 山と溪谷社 日本山岳遺産基金」の活動をご紹介します。
お話をお伺いしたのは、事務局の永田さんです。
日本山岳遺産基金は、2010年に山と溪谷社とインプレスホールディングスによって設立されました。
日本各地の山岳エリアで活動する団体への支援を通して、「山岳環境の保全」「安全登山の啓発」「次世代育成」の3つの柱を中心に取り組んでいます。
具体的には、次世代に伝えたい豊かな自然や文化を有する山岳地域を「日本山岳遺産」として認定し、登山道の整備や保全活動に取り組む地域団体への助成や広報支援を行っています。
支援を届けるだけでなく、登山文化そのものの価値を守り、次の世代へと引き継いでいく──。その想いが、すべての活動の根底にあります。
日本山岳遺産基金では、支援先となった団体からの声が何よりの励みだと言います。
「支援した団体から、“仲間が増えました”“登山者が以前より多く訪れるようになりました”という声が届くと、本当に支援できてよかったと感じます。」(永田さん)
地域の新聞で日本山岳遺産基金の活動が紹介されたことで支援者が集まり、新たな力が山へと向かっていく。そんな変化が、静かに、確かに生まれています。
一方で、課題もあります。
たとえば、登山道の整備に必要な資材を買う余裕がない団体があっても、基金の存在が知られていなければ支援は届きません。
「山を守りたいけど、何をしたらいいかわからない」
――この思いは、山に関わる多くの人々が抱える深刻な課題です。
「私たちの活動や助成の仕組みを、必要としている人たちにどう届けるか。その“伝える力”が、今まさに求められています。」
日本山岳遺産基金がチャリボンに参加したのは2022年のこと。当時長野県で活動していた自然に関する団体の繋がりで、当基金の活動を知ったわたしたちは、わたしたちも長野県で生まれ育ってきたからこそ「美しい山を次世代にー」という思いに共感し、チャリボンを通じて支援ができたらという思いから、参加のお声がけさせていただきました。
「多くの寄付先がある中で、私たちも仲間に加えていただけたことは、本当に嬉しく思っています。チャリボンは、これまで登山や山岳保全に興味があっても、寄付の手段が分からなかった人にとって、“本を通じて山を支える”新しい入り口になってくれました」(永田さん)
チャリボンを通じて集まった寄付は、山岳環境を守るために活動している全国の団体の支援に、大切に活用されます。
登山道整備や保全活動はもちろん、自然との向き合い方を伝える教育や次世代育成にもつながっていきます。
「チャリボンでのあたたかいご支援に、心より感謝申し上げます。日本山岳遺産基金は、これからも日本の美しい山岳環境を次世代に伝えるために活動を続けていきます。」(永田さん)
この夏、あなたの読み終えた本が、新たな登山道を支え、未来の自然環境を守る一歩になります。
読み終えた本を通して自然を支援する「BOOKS FOR NATURE」キャンペーン。
https://www.charibon.jp/partner/sangakuisan/
山を愛するすべての人へ、この仕組みが届きますように。
次の一冊が、次の一歩につながりますように。
posted by 中村 聖徳
バリューブックスで働きながら、音楽関係の仕事を兼業中。
バリューブックスに入ったきっかけも、音楽仲間を通して。
甥っ子の影響でおさるのジョージとヨシタケシンスケさんの「もう、ぬげない。」がお気に入り。
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