EndPaper

本に触れる。
その小さなきっかけを届ける
ウェブマガジン。

2025-01-31

読書をするためだけの時間「NABO 読書室」はじめました

 

こんにちは。バリューブックスの実店舗「本と茶 NABO(ネイボ)」店長の池上です。

2024年9月から、営業終了後の夜の時間を利用して「NABO読書室」という活動を始めました。

 

活動内容は集中して本を読む、たったそれだけ。それだけのことを、なぜ始めたのか、始めてみてどうだったのかをご紹介します。

「読みたい」という気持ちはあってもなぜか後回しになってしまう読書の時間。

でも考えてみればそこにはしっかり理由があって、1冊の本はだいたい3時間、小説になると6時間以上は集中しないと読み終えることができません。

 

一方スマホでショート動画をついつい眺めて40分ぐらいはあっという間に過ぎてしまうもの。

気づくと、そうしたショートなスキマ時間が積もり積もって一日がおわってしまう。最近本が読めなくて……という言葉をよく聞くようになったのは、まとまった時間を自力で作ることが単純に難しくなったからだと思います。

 

それならば本を「売る」ことと同時に「読む」時間を提供することが、いい本屋のかたちなのかもしれない。そう思い、始めたのが「NABO読書室」です。

イメージは「映画館」、「スポーツジム」そして読書の「自助グループ」。
店内に入ったら映画館のようにおしゃべり禁止で読書に集中、ジムのように通いつづけることで本を読む習慣が身につきます。

 

以前から東京で「本の読める店」をつづけている fuzkue などの取り組みを参考にしつつ、ボランティアメンバーで運営しカフェ営業をしないなど人口の少ない地方でも気軽につづけていける仕組みとルール設定を模索しました。

始めてみると、満席になる日もあれば誰も来なかったねなんていう日もあります。

 

一方で、反響の多さにはおどろきました。取材の依頼があったり、同じような取り組みを始めたいと相談を頂くこともあり、「読みたいけど読めない」という気持ちを持っているひとは予想以上に多かったのだと感じています。

忙しい毎日のなかで、読書習慣をつくりたい、取り戻したいというかたのご参加、お待ちしています。

本と茶 NABO

長野県上田市中央 2丁目14-31
営業日:金・土・日 12:00- 18:00
※2025年2月7日~3月9日まで短縮営業です。

Instagram @nabo_valuebooks

 

NABO 読書室 (本と茶 NABO にて開催)

開催日:毎週木・日 19 : 00-22 :00
料金:1回500円(3回券1000円)
▪おしゃべり禁止▪途中入店、途中退店可能▪飲食の販売はありませんが、コーヒーや軽食などの持ち込み可
※開催日時など変更の可能性があるので、最新情報は SNS を参照ください。
※2025年2月6日~3月9日まで読書室はお休みです。

posted by 池上 幸恵

長野県出身上田市在住。長野県上田市にてバリューブックスが運営する本屋「NABO」(ネイボ)店長。
趣味は、そのへんの土をもらったり掘ったりしたものを練って作った「土偶」作りと「日記」を書くこと、庭いじり。

BACK NUMBER